離乳食用のスヌーピーのスープカップのお直しをさせていただきました。

 

お客様やそのご兄弟が赤ちゃんの頃に使っていたものを、お客様のお子さんのためにお母様が譲ってくださったそうです。

取っ手部分を破損してしまって、大切なものなので金継ぎで直したいと思っていたけれど、やっぱり金継ぎって骨董などのイメージが強く、なかなか踏み切れなかったそうです。

が、以前ご紹介した、姪っ子のリンゴちゃんカップのお直しの記事を見て、ご依頼くださいました。

どんなものでも、似合う仕上がりがきっとあるはず。なので、これはどうかしら?と思っているものがある時は、ご相談だけでもお気軽にメールくださいね。

 

 

購入から数十年経っているとは思えないほど、きれいな状態です。

きっとお母様が大切にされてたんですね。

(うちの離乳食用の食器はミッフィーだったなー。あれ、どこいっちゃったんだろう……)

 

金や銀だとかわいい雰囲気にはちょっと合わないので、色漆でお直し。

もともとの絵柄に使われている、赤、黄、青ならどれでも合うと思います。

今回は、お客様のご希望で青をチョイス。

まだ少し沈んだ色味ですが、数ヶ月経てば、もうちょっと明るめの色になるので、絵柄の青ともぴったり合うと思います。

 

全体がけっこう重いので、こういう取っ手のお直しの場合、使うときにはちょっと注意が必要です。

お直しをしているほうの取っ手だけで全体を支えると、強度的に少し不安があるので、必ず両方の取っ手を持って使ってくださいね。

(ちなみに、取っ手のデザインや全体の重さによっては、お直しをしても、取っ手を持って使う、というのが難しいものもあります)

 

お客様から「割れてしまったというマイナスの思い出がプラスになりました」と、嬉しいメッセージもいただけました!

こちらこそ、思い出をつなぐお手伝いをさせていただけて、とっても嬉しかったです!!

コーヒーカップのお直しをさせていただきました。

大きく割れてしまった部分を接着しました。

漆継ぎで、というお客様のご希望。内側の柄に合わせて弁柄や朱などの赤系か、外側の色に合わせて溜め漆仕上げか……。

悩みましたが、溜め漆なら時間が経つと透明感が出て、下の弁柄が透けて赤味が強くなってくるので、内外どちらにも合うかなと思い、溜め漆仕上げに。

 

割れの下に入っているヒビは、漆を染み込ませて焼き付けるだけにしました。

 

金継ぎはどの仕上げにしても、使っていくうちに手ずれなどで表面のツヤが上がり、味わい深くなっていきます。

中でも溜め漆仕上げは、経年による変化を一番楽しんでいただけると思います。

5年ぐらい経つと、それはそれは美しい飴色になるんですよ!

急須のふたのお直しをさせていただきました。

ころんとした形がかわいらしい急須です。
栃木県益子で活動されている中村恵子さんのものだそう。
取っ手がポロリと割れてしまっています。


接着をして、目立たない呂色漆(黒い漆)仕上げに。
欠けがほとんどなく、ごく細い線なので、直してあることを知らない人が見ると、ほとんど気づかないかもしれません。
写真でもあまり見えませんね……。

湯呑みのお直しをさせていただきました。


実は届いた時にはヒビが入っているものの、割れてはいない状態だったんですが、まさに、少し前にご紹介した「割れる寸前の状態」でした。
なので、お客様にご相談して、頑丈に直すために割らせていただきました。
少し力を入れただけで、この状態に。
(写真の背景がちょっとあれで……イノッチさんに目がいっちゃうな……)


漆仕上げが気になる、とのことだったので、白漆をチョイス。
写真だとかなり茶色に見えますが、実際はミルクティーくらいの色です。使っていくうちに、もう少し白くなっていくと思います。
(ってテレビを観ながら書いてたら、ちょうど『美の壺』で白漆の色の変化をやってました! 一つ目のツボで紹介されてますよー)


器の絵柄を横切った線も、白漆なので前に出すぎることがなく、なじんでいるかと。
時間が経つと色が変化して、さらに落ち着いた雰囲気になると思います。
漆仕上げは、そういった変化も楽しんで使っていただければうれしいです!

4歳の姪っ子に頼まれ、マグカップの欠けを直しました。


子どもが使う、かわいらしいリンゴ柄のカップなので、金や銀ではなく、リンゴにあわせて弁柄漆(渋めの赤)で仕上げてみました。
色は、写真で見るよりは赤みが強いです。使っていくうちに、もう少し赤みが出てくるかと。
ガタガタした欠けでしたが、ポップな感じになるよう、なめらかなラインでまあるい形に。

姪っ子は、私が魔法で器を直せると思っています……。
 

前編はコチラ

5月末から直し始めたカケラの足りないお茶碗。
先日、ようやくお直しが完成しました。

実際に作業にとりかかってみると、外側が微妙に波打っていて、カケラが足りない部分の成形がなかなか大変。
器と作った部分が自然につながるよう、ペーパーで研いでいくんですが、この作業にかなり時間がかかりました。手で触って確かめながら、器に傷がつかないよう気をつけて研いでいきます。内側は、先が少し曲がっている彫刻刀も使って、カーブを再現しました。

欠損部分を成形し、接着部分の足りないところも漆のパテで埋め、全体がもとの形になったら、いよいよ仕上げです。

今回は、毎日使うもので、しかも「ご飯」という、とてもシンプルなものを盛るお茶碗なので、あまり大げさにならないよう、白漆仕上げにしました。
小さなカケなら金とか銀もいいんですが、いかんせん欠損部分があってお化粧する面積が広いので、金や銀にすると存在感がすごいことになってしまうな、と。


そして、完成したのがこちらです!

おかえり、私のお茶碗!

白漆は、漆に白い顔料を混ぜて作るので、真っ白ではなく、写真のようなうっすらと茶色がかった色になります。牛乳多めのミルクティーの色を想像していただくと、近いと思います。
白漆にすると、内側はいいとしても、外側は黒なので、コントラストが強くなって、バキッとした印象になってしまうかも?と、ちょっと心配だったんですが、この色なので、実際はわりと柔らかい印象に仕上がりました。


底はこんな感じです。

実は、高台も小さく割れていました。
白漆が、釉薬のかかっていない糸底の色ともいい相性です。

これでまた、大好きなこのお茶碗でご飯を食べることができます。これで食べると、おいしさ2割増なんですよ〜。
新米シーズンに間に合ってよかった!


今回は、5月末から直し始め、完成が11月頭。ほかのお直しの合間に少しずつ進めていたので、5ヵ月半もかかってしまいました。自分のものなので、のんびりしすぎました。放置していた期間もちょいちょいあったので、実際の作業期間は4ヶ月ほどかと。

参考までに、今回ぐらいの直しだと、漆仕上げで8,000円ほど、金では10,000円ぐらいにはなってしまうかと思います。欠損部分が大きいので、お高めになります。

ちなみに、カケラが足りない器を直すとき、今回のような木継ぎのほかに、別の器のカケラを合わせる「呼び継ぎ」という方法もあります。呼び継ぎはまだやったことがないので、いずれやったら、またご紹介しますね。

 

友達にもらって10年近く愛用しているお茶碗のフチが、ちょっと欠けてしまったので、銀継ぎで直しました。

直している間は別のお茶碗でご飯を食べていたんですが、愛着のあるこのお茶碗で食べるときと比べると、なんだかちょっと物足りない。

そして1ヶ月半で修理完了。やっぱりこれじゃないとダメだわ♪と、再びこのお茶碗で毎日おいしくご飯をいただいていました。

が、お直し完成から2週間後……








こんな姿に!
諸事情あって階段の一番上から落としてしまい、見事にバラバラです(涙)。
お茶碗がボールみたいにはねること、生まれて初めて知りました……。


直した直後の惨事に心が折れてしまい、とりあえずカケラを集めて1ヶ月以上放置。
ようやく心の傷も癒え始め、直す気力が出てきた頃、カケラをつなぎ合わせ、マスキングテープで仮どめしてみたところ……カケラ足りてないよー!!

慌てて階段の下をくまなく探してみたんですが、足りないカケラは見つからず。
階段をおりたところに置いてある、古新聞入れに紛れてしまっていたようです。


でも大丈夫!
金継ぎなら、こういうカケラが足りない器のお直しもできるんですよ。
足りない部分は木を削って接着し、それを芯にして漆のパテで埋めていきます。埋め終わったら器の形に合わせて形を整え……といろいろな工程が続き、最後は通常のお直し同様、上から金や銀、色漆などでお化粧します。

カケラが全部揃っている場合と比べて工程が多くなるので、そのぶん時間はかかってしまいます(ただし、欠損部分がそれほど大きくなければ、パテだけで埋めることができるので、木継ぎをする場合よりは短期間でお直しできます)。
お値段も、カケラが足りない場合、手間がかかりますし、どうしても金や銀でお化粧する面積が広くなってしまうので、そのぶん高くなります。

割れてしまったお気に入りの器がある、でもカケラが足りない、直すか悩んでいる、というときには、お見積もりは無料なので、まずはお気軽にメールくださいませ。


さてさて、5つのパーツに割れてしまったこちらのお茶碗、先日ようやく修理が完成しましたー!
気になる完成後の姿は、後編で!!