新年なので、新年らしい器をご紹介。

雑煮碗のお直しをさせていただきました。

昨年の秋に、お正月に使いたい!とご依頼をいただきました。

無事間に合ってよかった〜!

 

お正月というハレの日に使う器なので、華やかに金仕上げに。

金のワンポイントが、お雑煮におめでたさをさらにプラスしてくれるといいな、と思います。

 

こちらの器をお直しさせていただいて、初めて「雑煮碗」の存在を知りました。

我が家では、お雑煮はいつものお椀で食べています。

ちなみに、うちの父の出身が仙台で、そちらの習慣のようなんですが、お雑煮にはイクラがのってます。

あと我が家では、お雑煮と一緒にあんこのお餅もお正月にいただきます。

お雑煮って、ほんとに地域によってさまざまですよねー。

こちらの器には、どんなお雑煮が盛られるのでしょう? 盛られたところも見てみたい!

 

 

カップとソーサーのお直しをさせていただきました。

同じ方からのご依頼なんですが、セットなのかな? そういえば伺ってませんでした。

サイズはちょうどいい感じですが、絵柄がちょっと違うような……。

(追記:ブログを見てくださったお客様が、カップとソーサーは別々のものです、とメールくださいました!)

 

カップは取っ手部分の接着です。

取っ手が細いので強度がどうかなー、とちょっと心配だったんですが、持ってみると力がかかるところは無事なので、問題なさそうです。

 

カップの取っ手のお直しの場合、割れている場所や、取っ手の形によっては、お直しをしてもそれまでと同じように使っていただけない場合もありますので、ご注意を。

でも、思い出があるものや、とても気に入っているものなどは、金継ぎをして、たとえば小物を入れたり、花器として使ったり、などもステキだと思います!

 

ソーサーはふちの欠けが2ヶ所。

どちらも磨き金仕上げでお直ししました。

きれいな青に、金がよく映えます。

酒器シリーズもいよいよ最後です(4回じゃシリーズって言うほどじゃなかったですかね)。

徳利のお直しをさせていただきました。

先日ご紹介した徳利は陶器でしたが、今回は磁器です。

白山陶器の徳利です。

 

かけらが一部なかったので(写真手前の部分。奥は欠け)、木を継いでから、漆で表面を覆い、金仕上げに。

「以前より品格が上がった感じがする」、とお客様からメールをいただいて、とてもうれしかったです。

ダンナ様も気に入ってくださったそうですー。わーい♪

 

ご夫婦でおいしいお酒楽しんでくださいね!

酒器シリーズ3回目は、お猪口のお直しです。

すっきりとしたシンプルなデザインに艶やかな肌、磁器のお猪口です。

昨日ご紹介したぐい呑みと同じ方からのご依頼だったので、いろいろな仕上げを楽しんでいただけたら、ということで、こちらは磨き金仕上げに(ぐい呑みは丸粉仕上げ)。

ツヤッとした肌に、ピカッとした金がよく似合います。

 

磨き金仕上げは消し粉を使い、真綿で粉を蒔いた後、真綿で磨いて光らせます。

金丸粉と比べると、明るめの金で、ピカッとした感じの仕上がりになります。

 

同じ金仕上げでも磨き金仕上げと丸粉仕上げでは、けっこう雰囲気がかわります。同じ器を2つお直しする時など、ひとつずつ粉の種類を変えてもおもしろいですよー。

 

 

酒器シリーズその2、ぐい呑みのお直しをさせていただきました。

正円でない微妙に歪んだラインが、持った時に親指と人差し指のカーブにフィットして、手の中にすとんと納まってくれるんですよ、これ! 作家さんの細やかな気配りが感じられます。

(こういう感じで、お客様の器を持ったり眺めたりして、そのデザインのすばらしさにひとり感動する毎日です。あぁ、楽し)

 

長年使われてきたものだそうで、細かく入った貫入が、その証。

貫入と金のラインの組み合わせは、文句なしにいい相性です!

 

次回はお猪口をご紹介しまーす。

すっかり寒くなって、雪まで降って(!)、まだ11月なのにもう冬のようですね。

寒さと乾燥で、漆が乾くのに時間がかかるようになってきました……。

 

そんな寒い時期にぴったりなのが熱燗ですね〜。

熱燗をおいしくいただけそうな、ステキな徳利のお直しをさせていただきました。

 

80歳を超えた今でも現役で活躍されている、女性の作家さんの作品だそうです。

持ってみると、ずっしりとした気持ちいい重さ。そして手にすんなりとなじむ、優しい丸みの徳利です。

ふちの欠けも丸みを帯びているので、器のフォルムにぴったり。

 

金が器の色によくなじんで、さりげないワンポイントになってくれました。

使い続けると、どうしても金が落ちてきてしまい、下の弁柄漆(渋い朱)が見えてくるんですが、その状態もとても似合いそう。

 

寒い時期に間に合うように、ということかわかりませんが、この秋は酒器のご依頼が多かったような……。

そちらはまた後日! しばらく酒器シリーズをお送りしまーす♪

小出しに小出しにご紹介してきた九谷焼のお皿のお直し、ついに完成しました!

 

右側の写真が、前回ご紹介したものとほとんど同じに見えますが、一応違う写真です(下の新聞紙とっただけじゃないですよ!)。

鯛牙で磨いているので、実際はもっと金にツヤがあります。

 

お皿の真ん中に線が入るので、絵柄を邪魔してしまわないか、少し心配だったんですが。明るくパッと輝く金ではなく、落ち着いた光り方をする金を選んだので、絵柄ともマッチしていると思います。

 

旅先でお客様ご自身が絵付けされたというこちらのお皿。

これからは旅の思い出とともに、金継ぎの景色も楽しんでいただけるとうれしいです!

少し時間があいてしまいましたが、九谷焼のお皿のお直しの工程のご紹介。

今回は粉蒔きです。

 

蒔くのはこちらの純金粉。下にあるのは、金粉を蒔いたり払ったりするのに使う、毛棒という道具です。

金粉残り少なくなったので、足りないかな? でも新しいのも買ってあるので大丈夫です。

 

左から、地描き(金粉を蒔くために、下に漆を塗ること)、粉蒔きをしたところ、乾いた後に金粉を回収したところ。

今回は金仕上げなので、弁柄漆で地描きしています。

粉を蒔くときは、たっぷり蒔いてから、線の回りの粉は毛棒を使って、線に寄せるように掃き集めます。

余分な粉を毛棒で払って回収すると、このとおり! 金のラインが出てきました。

 

このあと、粉が定着するように表面に薄めた漆を塗って、ティッシュで押さえて余分な漆を取り除き、乾いたら磨いて完成!

完成形のご紹介は……まだ引っ張ります(笑)。また近々!

引き続き、九谷焼のお皿のお直しをさせていただいています。

 

その1」で無事接着が完了したお皿の継ぎ目を、漆のパテを使って埋めていきます。

最初は、刻ソ漆といって、漆に木の粉や綿の繊維などを混ぜたパテで埋めます。

ある程度埋まったら、そこから先は、表面を平らにしていく工程です。

左は切り粉漆という、刻ソ漆と比べるとなめらかなパテを盛ったところ。

右は切り粉漆を研いでから、呂色漆を塗って研いだところ。

 

と、サクッと書きましたが、実際はここまで、かなりの時間がかかります。

工程をご紹介すると、

接着→刻ソ盛り(少しずつ盛っていき、埋まるまで何度も繰り返します)→切り粉盛り→切り粉漆の固め→水研ぎ(切粉盛り〜水研ぎを何度か繰り返すことも)→呂色漆の塗り→水研ぎ(呂色〜水研ぎも、表面がなめらかになるまで何度か繰り返す)

という感じですかね。

ちなみに、それぞれの工程の間には、乾燥させる時間(それぞれ1日〜数日)もあります。

 

時間をかけて少しずつ作業を進めることで、頑丈で美しい仕上がりになるので、どれも省略することはできない、大切な工程です。

 

金継ぎは完成までに、短くても1ヶ月以上、長いものになると半年近くかかります。

どうしてこんなに時間がかかるんだろう?と思われる方も多いと思いますが、その理由がなんとなくわかっていただけたでしょうか?

 

とはいえ、ここまできたらあと少し!

次回は粉蒔き(金粉を蒔く、仕上げの工程)をご紹介します!!

久谷焼のお皿のお直しをさせていただいています。

 

パカッと割れてしまったこちらのお皿。ふちは鳥の足のような形で割れてしまっています。

絵付けはお客様ご自身でされたんだとか!

ランダムに描かれた円のリズム感、とてもステキです。久谷五彩きれいですねー。

 

はい、くっつきました。

とはいえ、接着しただけなので、まだまだ割れ目がきれいには埋まっていません。

鳥の足の付け根あたりは、少し欠けてしまっています。

これから、漆で作ったパテなどを使って、溝をしっかりと埋めていきます。

少しはみだして周りについてしまっている漆も、これからの工程で落ちるのでご安心を。

 

こちらのお皿の修理の過程を、今後少しずつ、ご紹介していきますね。

次回は溝が埋まっていく様をご紹介する予定です。お楽しみにー。


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